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狂言面・狂言装束の粋と山科理絵が描く狂言画 [金沢 観る・遊ぶ]

金沢能楽美術館で「特別展 狂言面・狂言装束の粋と山科理絵が描く狂言画」を観てきました。

20190814 金沢能楽美術館1.jpg
山科理絵「花颯游幻ノ謡」部分、2019年、作家蔵

本展は、金沢市文化ホールリニューアル記念公演・新作狂言「鮎」と連携しての開催。
小説家・池澤夏樹が、白山周辺から金沢を舞台に原作を書いた新作狂言「鮎」、6月中旬に金沢で公演があったようで、残念ながら見逃しました。
その演出・補綴を手掛けた野村萬斎(和泉流)は、江戸時代の加賀藩町役者にルーツを持つとのこと、初めて知り、さらに親近感を持ちました。

金沢にゆかりの深い狂言にちなみ、公演のメインビジュアルを描いた現代の絵師・山科理絵(1977年千葉県生まれ)の狂言画と、そのインスピレーションの源となった狂言面や狂言装束が紹介されています。

山科理絵さんの描く日本画は、繊細で、見る者の想像を広げてくれるような画風。現代アートのようにも、劇画のようにも見えます。

残念ながら特別展の会場は写真撮影不可なので、1階の導入展示室の様子を少しだけ。

20190814 金沢能楽美術館2.jpg
能の映像と音声が流れていて体感できます

能舞台と同じ大きさの空間に、能舞台の構造(揚幕から橋がかり、三間四方の本舞台の四隅の柱など)がわかるような模型が再現され、シテ役(主人公)などの演者の立ち位置と役割などがわかりやすく解説されています。

能装束や能面を着装体験・記念撮影ができるコーナーもあります。

20190814 金沢能楽美術館3.jpg

3階の研修室でも着装体験ができるそうですが、今回はどちらも終了していたので体験できず。
能の楽器体験(太鼓など)も不定期に行われているので、いつかやってみようかしら。

【学習メモ】
●金沢の能楽は、加賀藩前田家が武家の式楽として保護、育成を図り、庶民にも広く奨励
 初代藩主利家の頃は金春(こんぱる)流。「加賀宝生」として発展させたのは五代藩主綱紀
 明治維新により武士階級の衰退により一旦衰えた加賀宝生「中興の祖」と言われるのが佐野吉之助。金沢は「空から謡が降ってくる」とまで言われるほど、広く市民の間に広がった
●「狂言の修行は、猿にはじまり狐に終わる」とも言われている
 猿とは「靭猿」の演目。猿役を狂言師が初舞台で演じることも多い
 靭(うつぼ)とは、持ち歩ける筒形の矢入れ具
 狐とは「釣狐」の古狐。演者は不自然な姿勢の苦痛をしいられ、しかもその「化け」がいつ見破られるかという精神的緊張の中で演じるということで、狂言師の資格認定「卒業論文」とされている


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